「シマウマ酒nico」に行ってきた
大阪に続き、仙台に朝着いてサウナに入って体調を整え、「シマウマ酒店」の中で一番早い16時が開店時間の「にほんしゅ屋シマウマ酒店nico」から行ってみた。
平日の16時とあってまだお客さんはいない。
店長の和食担当トモゾウ君と中華担当の貫ちゃんが迎えてくれた。
この店は、最初にお通しと一緒に燗酒が平盃で一杯出てくる。
この日の酒は、福岡の杜の蔵だった。そういえば夏に大阪の「べにくらげ」で杜の蔵の溝口さんに偶然会った。トモゾウ君にその時の話をすると溝口さんはこの店にも来た事があるそうだ。
一杯目は「神亀」の燗酒を注文。大阪から仙台に来ると流石に寒さを感じるので、さらに燗酒が美味い。
料理は「色々適当に…」とお願いすると、二人が次々と酒のアテを出してくれた。
牛スジのだまこ汁。だまこ汁とは秋田の郷土料理で、きりたんぽではなく、ご飯を潰して丸めた「だまこ(団子)」が鶏の出汁に入っている。仕事で秋田に住んでいて、食べた事があるので懐かしい。鳥ではなく牛スジだが、鶏よりも滋味があってイイね。
白子とあん肝ポン酢。もう酒飲みにはたまらない。特にあん肝は「神亀」に合う。
写真はないが、貫ちゃんが中華なべに油を入れて何かを炒めていた。油のいい香りがしているので何が出てくるのか楽しみにしていると、ラム肉の餃子だった。香りのいい油は胡麻油だそうだ。高い油を使っているんだな。これも燗酒に合う。
〆さばと黒ムツの刺身。サバは〆め具合も程よく黒ムツも美味い。燗酒をとめどなく飲んでしまう。
するとトモゾウ君が、ポン酢がまだあれば付けて食べてみてくださいと、黒ムツの皮。こんな細かなサービスが嬉しい。
酒粕&筋子とたこわさ。
味が酒粕と言われないと分からなかったので、トモゾウ君に訊ねると、味醂の粕を使っているそうだ。たこわさはかなり辛いので、少しずつ食べてくれとの事。山葵は直前にきざんで蛸と和えているから辛味が強い。その辺の居酒屋で出てくるたこわさとは別物だった。これだけで何杯も飲めそうだ。
他にも野菜の煮浸しや、宮城の酒を飲んだ。
しばらく一人で飲んでいると、社長のIさんが来てくれてご一緒した。近況やお店の事など興味深い話を聞いた。
「シマウマ酒店」で働いている皆さんは、お客さんとして通っていて「この店で働きたい」と言って入社してくるのだそうだ。
中華の料理人の貫ちゃんも最初は「シマウマ酒店」のお客さんだったのだ。中華と燗酒というスタイルが、彼の目には新鮮に映り、魅力を感じたのだろう。
そして 今はnicoでトモゾウ君と一緒に働いている。畑違いの料理人が側にいるのは、お互いにとてもいい刺激になるはずだ。
Iさんは、若い人はうちの会社で実力を付けて、ゆくゆくは独立して欲しいと仰っていた。
優秀な社員が抜けたら困るだろうに、社員の幸せの方が大事と思っている。太っ腹な社長だ。そんなところがIさんの元に人が集まってくる理由なのだろう。