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シンポジウム「関東の大雪に備える」に行ってきた2

そもそもこのシンポジウムは、2年前の2月に関東に大雪が降った事に起因している。
普段はめったに雪が積もらない小雪地帯の関東で、東京で30cm、特に山梨県では1m以上もの記録的な積雪になり、道路上で動けなくなった多くの車が何日も立往生したり、集落の孤立が数多く発生した。
この時に何が起こっていたのかを検証し、今後この様な大雪が降る恐れのある時、我々はどうすれば良いのかを考えよう、と云うのがこのシンポジウムの趣旨だった。

詳しくは、このシンポジウムが5時間にも及ぶ長丁場だったのと、内容がかなり専門的な事になるので、ここには書かない(書けないのではない)。

ざっくりとした事で云うと、

関東の雪の予報はまだ解明されていない事が多く不確実な事が多い

大雪が降り、車が道路上に立往生すると除雪が進まず、救急車などの緊急車両の通行の妨げになるので、大雪の恐れのある場合は不要不急の外出は控える

道路が不通になり孤立し、さらに着雪や倒木で電線が切れて停電が多く発生した。電気を使わないストーブや、数日の食料やスコップなどの少しの備えをしておく

など


シンポジウムのHPに荒木さんが撮った動画のリンクがあるので、興味のある方はそちらを見ていただきたい。

シンポジウム「関東の大雪に備える」2016年12月10日@気象庁講堂

中でも俺が興味を持ったのは、雪氷のセッションでの積雪の深さ・重さ・密度を観測する市民ネットワークを構築する、と云うものだ。
荒木さんがTwitterのユーザーに雪の結晶をスマホで撮ってツイートしてもらうのと似ているが、こちらはかなり専門的になるので、誰にでも出来るものではないと思う。
しかし、観測は天気予報の根幹なのだ。
いくらスパコンが発達した現在でも、観測した値をスパコンに入力しない事には予報は出来ない。気象に興味を持ち天気予報の精度が上がる事に期待をしている人は少なくはないだろうから、大勢の人々がこの雪の観測に協力していただきたい。

この日、一般の参加者の中には、俺が確認しただけでも、NHKの気象キャスターの斉田季美治さんや関口奈美さんの姿もあった。他にも多数の予報業務に携わる人が参加していたのではないだろうか。
荒木さんが普段からTwitterで発信しているおかげで多くの人が集まった。これを機に天気の研究が一気に進んで、予報の確度が高くなり、災害が減ることを願う。