バイクと酒と…

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シネマノヴェチェントの「あらうんど四万十〜カールニカーラン〜」イベント上映会に行ってきた

先日の日曜日、横浜の映画館「シネマノヴェチェント」でご当地映画祭の企画として、あの「あらうんど四万十〜カールニカーラン〜」のイベント上映会があった。

上映後に監督・キャストのトークショーとその後に懇親会があったので、この映画をまだ観たことがない東京に住む同郷の高校時代の同級生を誘った。

「シネマノヴェチェント」は京浜急行横浜駅からひと駅、戸部駅から徒歩で10分、藤棚商店街の入り口にある、席数は28席と小さいけれど、こだわりを感じる映画館だ。

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思いのほか早く着いた。午前中からサウナに行って、少し喉が渇いていたので、チョイ飲みできる店は無いかと藤棚商店街を散歩していると、都橋「はる美」のノリスケさん(金曜日店主、女性)ご夫婦に会った。

先日、初めて「はる美」を訪れた際に、今日のイベント上映の事を伝えていたので来てくれたのだ。偶然だがノリスケさんのお宅はこの近所で、「シネマノヴェチェント」の館主とは知り合いだった。

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ノリスケさんは俺が映画館と反対側に向かって歩いているので、道に迷っていると思ったらしい。飲み屋を探していただけなのだが…

 

結局、昼間からやってる飲み屋は見つからず「シネマノヴェチェント」へ。

少し外で同級生を待ってから中に入ると、バーカウンターの前で、ノリスケさんが既にお酒を飲んでいた。その手があったのか…

そうこうしている間に同級生達も到着。 皆、すぐさまバーカウンターで生ビールを注文している。流石は酒飲み県の出身者だ。映画の中でも高知らしく昼夜問わずビールを飲んでいるシーンが多かった。リアルあらうんど四万十だ。

上映時間になったが、生ビールの樽を交換したばかりで泡が落ち着くのを待ち、注ぐのに時間がかかっている。しかしまだ映画は始まっていない。それはビールを注いでいる人がこの映画館の館主で、映写機を回すのも彼なので、ビールを注いでからじゃないと、映画は始まらないのである。こんなゆるい感じ、好きだな。

ビールも注ぎ終わり上映が始まった。

今日でこの映画を観るのは5回目。スクリーンで観るのはこれが最後かも知れないので、懐かしい風景をしっかりと目に焼き付けた。

今回初めて観た同級生二人も、高校の時に陸上部だったので余計に懐かしく感じただろう。

 

上映後、しばしの休憩ののち、監督とキャストと原案の西尾純哉さんが登壇しトークショーが始まるのだが、スクリーン前のテーブルにはビールが並べられていた。普通は水かお茶のペットボトルだろうが、このトークショーはビールを飲みながらやるらしい。監督もキャストも高知県出身なので、またまたリアルあらうんど四万十だ。写真は撮って無いのでノリスケさんのインスタでどうぞ。

Instagram

トークショーの司会はビールを注いでいた館主だった。映画イベントの司会に慣れていて、この映画のこれまでの経緯を詳しく分かるような質問をしてくれて、初めて観た人もこの映画の事が良く分かったと思う。

監督が撮影中に小島よしおが来るのを当日まですっかり忘れていた話や、カンヌ映画祭で、ドバイの金持ちにこの映画を気に入って貰えて、パーティーにまで呼んでもらって、さらに新たな展開があるかと期待していたら、その後は何も音沙汰が無かった話など、普段は聞けない話も聞けた。

「シネマノヴェチェント」ではご当地映画祭は今回で2度目だそうで、そんなご当地映画の中には、館主自身がつまらないなぁと思うものでも、その地元の人が大勢で観に来る、大人気の作品もあったそうだ。ご当地映画は作品の出来と集客の相関関係はあまりないらしい。

そんな辛口の館主も、この「あらうんど四万十」はインディーズで低予算でありながら、脚本が良くて面白い作品なので、地元以外の全国各地の映画館や台湾やメキシコでも上映されたのだろう、と評していた。

これまで、映画を数多く観てきた人にそう言って貰えるのは、この映画を微力ながら応援してきた俺にとっても嬉しい。

 

その後は懇親会があって、監督やキャストと参加者で、鍋を囲みながら、和やかに酒を飲みつつ、話題は続編の話に。構想はあるようだけど先立つものが無いとね…

 

四万十市出身で俺と小中学校同級生の、タケシ役の荒木誠さんはトークショーで、空きっ腹でビールを飲んだために酔いが回って、トークショーの最中に眠そうな顔になっていたが、復活していた。一つ年上の小中学校の先輩と四万十のローカルな話題で盛り上がっていた。

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終始ご機嫌だったのは、松田監督。

多分これが「あらうんど四万十」上映会、最後(?)のイベントだからか、やりきった清々しいこの笑顔。

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ヤス役のビーグル38能勢さんとアキラ役の西村雄正さん。

能勢さんは芸人さんらしく、スクリーンの中でも笑いを取っていた。

TOHOシネマズでの舞台挨拶でも、壇上の監督や俳優さんが観客を前に緊張する中、絶妙な間でツッコミを入れて皆の緊張をほぐし、会場を沸かせていた。

新宿の松竹角座でのライブを観に行った時は、鉄板のおじいちゃんネタを披露していた。また観たいなぁ。

西村さんは、撮影の数ヶ月前から東京でロードバイクを買って、相当走り込んでから四万十での撮影に挑んでいた。道理で映画の中で様になっていたのだ。

ラストのタケシに背中を押されてからゴールするシーンはいつも涙腺が崩壊するんだよな。

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あまりにも楽しくて、時の経つのを忘れていた。気がつくと22時を過ぎている。上映時間からだと7時間以上も経っていた。映画館にこんな長い時間居たことはない。

企画ももちろん良かったが、この映画館も良かった。シアターのイスも座り心地がいいし、バーカウンターもあって映画が好きで酒も好きな人にはたまらないだろうな。

ご当地映画祭での「あらうんど四万十」の上映は11月25日までだが、12月12日〜18日も上映されるので、まだ観てない方は是非ご覧になって頂きたい!

映画とトラットリア 横浜にある小さな映画館 シネマノヴェチェント